8月9日、都内で行われた『RIZIN.54』(8月11日・TOYOTA ARENA TOKYO)出場選手の個別インタビューで、第6試合に出るアリベク・ガジャマトフが「もし彼がスタンドだけで戦いたいのであれば、私もそれを受けて立とうと思います」と答えました。10日前の合同公開練習で、対戦相手の伊藤裕樹が送った「タックル禁止でバチバチに打ち合いましょう」というメッセージへの返答です。
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ただし、打ち合いの約束が成立したわけではありません。同じ日、ガジャマトフの返事を伝えられた伊藤は「そう言いながら僕はタックル行くかもしれないし」と付け加えています。
7月30日、伊藤裕樹が公開練習に持ってきたのはカントリーマアムと赤福
7月30日、都内で『RIZIN.54』出場選手の合同公開練習が行われました。伊藤はカントリーマアム(小倉トースト味)と赤福を持参し、それを見ながら数秒間シャドーをすると、カントリーマアムを観客に配り始め、最後に赤福を3秒ほど見ながらシャドーして終えています(ゴング格闘技)。減量の空腹を、そのまま演目にしたかたちです。
その場で伊藤は今後の予定を「怪我が無かったらもっと試合したいですね。たくさん稼ぎたいです。後半は8月に勝って10月くらいに出て、大晦日ですかね」と語りました。RIZINフライ級王座に就いた神龍誠については「誠くんとは大晦日にやりたいので。この前、誠くんの地元に行ったんですけれど会えなくて残念でした」。
そして締めのメッセージで「まこ…」と神龍誠の名前を言いかけたあと、「ガジャマトフ選手、8月はタックル禁止でバチバチに打ち合いましょう」と呼びかけました。ガジャマトフ戦で見せたいものを問われた答えは「8月のガジャマトフ戦で僕の覚悟をみんなに届けたいと思うので、そこは試合当日楽しみにしておいてもらえばと思います」でした。
ガジャマトフ「彼はパンチだけですけど、私はパンチに加えキックもある」
その呼びかけに、ガジャマトフは大会2日前のインタビューで正面から答えています。
「もし彼がスタンドだけで戦いたいのであれば、私もそれを受けて立とうと思います。彼の打撃よりも私の打撃の技術の方が高いと思っています。彼はパンチだけですけど、私はパンチに加えキックもありますので、私が勝つと思っています」(ゴング格闘技)
翌10日に公開されたMMAPLANETのインタビューでも、同じ主張をより細かく述べています。「今回の試合で、僕は打撃とは何かをイトーに教えることになるだろう」「僕にとって打撃とは、蹴り技も含んでのことだ」「僕はクリンチから攻撃できるし、ロー、バックキックもある。ボクシングだけでなく、散打とムエタイが僕の武器になっている」(MMAPLANET)。
伊藤への評価そのものは低くありません。「イトーは良いファイターだ。彼の戦い方も好きだし、良いパンチを持っている。スピードもあって、破壊力もある」としたうえで、「しかも、警戒が必要なのは左だけだ」と続けました。
10か月半のブランクの中身は、ヘルニアの手術だった
ガジャマトフの前戦は2025年9月28日、RIZINフライ級ワールドグランプリ準決勝の扇久保博正戦です。判定で敗れ、キャリア初の黒星を喫しました。そこから10か月半、リングに上がっていません。
この空白の理由を、ガジャマトフは大会直前のインタビューで具体的に語っています。「12月にヘルニアの手術をしたんだ。そこから練習を再開したのが、4月の終わりだった。この間は、本当に厳しい時間だった」(MMAPLANET)。ゴング格闘技にも「腰のヘルニアを悪化しまして、その手術をしました。その回復のために時間が必要だったんですが、今はもうすでに完全回復して、今回は素晴らしいコンディションの自分を披露することができるかなと思います」と話しています。
さらに、グランプリの2試合はその状態で戦っていたことも明かしました。「グランプリに参加することになって、かなりハードなトレーニングをしたことによってかなり悪化してしまいまして。悪化した状態で1回戦で征矢(貴)選手と、準決勝は扇久保選手と戦うことになったんですけども、そのせいで症状が悪化してしまったので手術になりました」(ゴング格闘技)。征矢貴戦はKO勝ち、扇久保戦は判定負けでした。
MMAでの実戦は空いたままですが、まったく戦っていなかったわけではありません。「6月にアマチュアのパンクラチオンの大会、そして武術(うーしゅう)散打の大会にも出ました。本当に早く戦いたいと思っていたので、なるべく戦いの場という雰囲気にもう一度慣れたいという思いで、その2つの大会に出場してみました」。
伊藤の返し「こっちもパンチだけじゃないんで」
同じ8月9日、伊藤も都内で個別インタビューに答えています。第一声は「もう早く計量したいです。とにかくメシ食いたいです」。前戦の59.0kg契約から今回は57.0kg契約で、真夏に2kg多く落とすことになりました。
「夏って減量しやすいみたいなこと言われるんですけど、夏だと熱中症みたいな感じになっちゃうんで。走りながらいつ犬に噛まれんかなって、ずっと期待しながら走ってましたね。でも、噛まれなかったです」(ゴング格闘技)
ガジャマトフを「RIZINに来て、すごいパフォーマンス出してて、むちゃくちゃ強い選手というか、いい選手だなと思いますね」と評したうえで、試合展開のイメージは「展開だと、もう本当にバチバチすぎてみんな熱中症になっちゃいそうな」。
そして、ガジャマトフが「全然やるぞ」「こちらはキックもある」と応じたと伝えられると、伊藤はまず「カッコいいね」と返し、こう続けました。
「こっちもパンチだけじゃないんで。そう言いながら僕はタックル行くかもしれないし。でも、多分TOYOTA ARENAで一番面白い試合をすると思うんですけど。任せてください」
組み合いへの備えについては、8月8日に公開されたゴング格闘技のインタビューで「別に組んできても、もう今誰からもテイクダウン取られない自信があるんで。”もう何してきてもいいよ”って感じですかね」と語っています。相手のスタイルは「リーチもタッパ(身長)もあって、遠い距離で戦えて、強い蹴りが結構厄介な感じで、普通に組みも全然できる」「ストライカーって言うよりかはもう本当にオールラウンダーですよね」という見方です。
RIZIN公式YouTubeが8月9日に公開した『試合前インタビューRIZIN.54 / まとめPart3』では、伊藤の登場は9分15秒からです。
▲ 試合前インタビューRIZIN.54 まとめPart3(RIZIN FIGHTING FEDERATION・2026年8月9日公開・38分53秒)
2人が見ている先は同じ、大晦日のタイトルマッチ
この試合に勝ったあとに置いている目標について、2人はほぼ同じことを言っています。
伊藤は7月31日に行われたMMAPLANETの取材で、「それで今年の大晦日は名古屋で開催されるじゃないですか。だから名古屋でタイトルマッチをやりたいという気持ちはあります」と話しています。愛知県出身の伊藤は大晦日大会に出場した経験がなく、「ガジャマトフに勝って初の大晦日、しかも地元でタイトルに挑戦するというイメージを持っています」「ガジャマトフを倒したら、もう誰も文句はないでしょう」と語りました(MMAPLANET)。
ガジャマトフの答えも同じ方向を向いています。「今、RIZINフライ級は誰もが王座に近いところにいる」としたうえで、「僕はイトーに、内容が伴った試合で勝利という結果を残し、12月にマコト・シンリュウに挑戦したい。今回の試合後にRIZINにアピールするつもりだ」(MMAPLANET)。
フライ級の王座は6月の仙台大会で動きました。扇久保博正から神龍誠がベルトを奪い、伊藤・ガジャマトフの両者とも、その神龍誠への挑戦を口にしています。
読みどころは、伊藤が自分で予告した「そう言いながら僕はタックル行くかもしれない」の一言だと見ています。ガジャマトフは蹴りとリーチのある中間距離を得意とし、伊藤は出入りと至近距離のパンチで勝負する。距離の取り合いが噛み合わなくなったとき、先に約束を破って組みにいくのがどちらなのか。1ラウンドの中盤で分かるはずです。
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よくある質問
Q. 伊藤裕樹vsアリベク・ガジャマトフはいつ、何試合目?
A. 2026年8月11日(火・祝)、TOYOTA ARENA TOKYOの『RIZIN.54』第6試合です。RIZINフライ級(57.0kg)5分3R。
Q. ガジャマトフが約11か月試合をしていなかったのはなぜ?
A. 本人が8月9日・10日のインタビューで、腰のヘルニアの手術を2025年12月に受け、練習再開が4月末だったためと説明しています。復帰までの間にアマチュアのパンクラチオンと武術散打の大会に出場したことも明かしました。
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本ページの情報は2026年8月10日時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
試合開始時間、対戦カードが変更になる可能性があります。出場選手はいずれも出場予定です。
出所:ゴング格闘技「伊藤裕樹がスイーツ我慢の公開練習『僕の覚悟をみんなに届けたい』」(2026-07-30)、ゴング格闘技「ガジャマトフ『もし伊藤裕樹がスタンドだけで戦いたいのであれば受けて立つ』」(2026-08-09)、ゴング格闘技「伊藤裕樹、ガジャマトフとは『本当にバチバチすぎて…』」(2026-08-09・Yahoo!ニュース配信)、ゴング格闘技「伊藤裕樹、ジョシュア・ヴァン戦法で覚醒」(2026-08-08)、MMAPLANET「大晦日出場に向け、ガジャマトフと激突。伊藤裕樹『好きな人のことは真似したくなる現象』」(2026-08-09)、MMAPLANET「11カ月振りの再起戦=伊藤裕樹戦へ、アリベク・ガジャマトフ『打撃とは何かを伊藤に教える』」(2026-08-10)、RIZIN公式YouTube「試合前インタビューRIZIN.54 / まとめPart3」(2026-08-09)


