9月10日(木)の超RIZIN.5(京セラドーム大阪)で、RENAとナターシャ・クジュティナが対戦します。大晦日の女子スーパーアトム級王座決定戦へ進む2人を選ぶ、4試合のうちの1つです。相手はリオ五輪の柔道銅メダリストで、RENA本人が希望して決まりました。
大晦日の王座決定戦へ、4試合のうちの3戦目
伊澤星花が女子スーパーアトム級のベルトを返上したことを受け、RIZINは7月から9月の3大会で4試合を組みました。
榊原信行CEOは6月15日の会見で「今回はあえてトーナメントにはしない」と説明しています。トーナメントにすると堅く勝ちにいってしまう傾向があるから、という理由です。会見ではこの4試合を「見えないトーナメント一回戦」と呼んでいました。
選び方について、榊原CEOは「勝つことはもちろん、どんな勝ち方をするかも重要」と強調しました。RIZIN公式はこの発言を、フィニッシュや試合内容も大晦日のタイトルマッチ出場に大きく影響することを「示唆した」と書き、4カードから「総合的な判断のもと2名を選ぶ見込みだ」としています。勝てば決定戦、と発表されているわけではありません。
4試合と、これまでの結果です。
| 大会 | カード | 結果 |
|---|---|---|
| RIZIN LANDMARK 15(7月18日) | パク・シウ vs 須田萌里 | パク・シウが判定3-0 |
| RIZIN LANDMARK 15(7月18日) | 大島沙緒里 vs イ・イェジ | 大島沙緒里がタップアウト(膝十字固め)・1R 1分40秒 |
| RIZIN.54(8月11日)→ RIZIN LANDMARK 16(10月3日)へ延期 | ケイト・ロータス vs NOEL | 未実施 |
| 超RIZIN.5(9月10日) | RENA vs ナターシャ・クジュティナ | 未実施 |
ケイト・ロータス vs NOELは延期されました。ケイトが左膝関節外側側副靱帯損傷と膝窩筋損傷で全治2か月と診断され、8月11日のRIZIN.54から10月3日(土)のRIZIN LANDMARK 16 in NAGASAKIへ移っています。そのケイト・ロータスは、2024年7月にRENAがTKOで倒した相手でもあります。
会見には、ベルトを返上した伊澤星花もサプライズで登場しました。榊原CEOに向けて言ったのがこれです。
「全員が一本/KOで決めれば盛り上がるんよ。分かるか? 判定なんてしてたら選ばれないから。もう分かる? これトーナメントじゃないから。判定だったやつは絶対次に上がれないと思え」
すでに終わった2試合は、パク・シウが判定勝ち、大島沙緒里が1分40秒でのタップアウト勝ちでした。
RENAとクジュティナの試合は、勝敗と一緒にどう決めたかを見ておくと、大晦日の2枠がどう埋まるかを追いやすいと見ています。伊澤の発言は選考権者のものではありませんが、榊原CEOも「どんな勝ち方をするかも重要」と言っています。
相手を希望したのはRENA
このカードは、6月15日にRIZINが開いた女子スーパーアトム級の記者会見で発表されました。RIZIN公式は「対戦相手には自身が希望したナターシャ・クジュティナが決定した」と書いています。
RENAが挙げた理由は、相手の柔道の実績でした。
「大先輩である浜崎朱加さんの試合を見て、オリンピックのメダリストと戦う機会は本当にないと思うので、この人とやりたいっていう、ただ強さを求めての一戦を望みました。いつ終わってもいい心意気で、全力で一試合一試合に臨みたいと思っているので、その気持ちでお話しさせていただきました」
同じ会見でRENAはこうも述べています。「これが本当のタイトルマッチだと思ってますので、これに勝って、また年末タイトルマッチで私がベルトを巻く姿をファンの皆様にお届けできるように精一杯頑張ります」。
▲ RIZIN女子スーパーアトム級に関する記者会見(2026年6月15日公開・1時間4分25秒)
クジュティナは柔道でリオ五輪銅、RIZINでは1戦1勝
ナターシャ・クジュティナは1989年5月8日生まれ、ロシア・ブリャンスクの出身です。大会当日は37歳。身長160cm、所属は American Top Team / Ural and Western Siberia です。
柔道では五輪に3大会出場し、2016年のリオデジャネイロ五輪・女子52kg級で銅メダルを獲得しました。2019年の世界選手権東京大会で銀メダル、ヨーロッパ選手権は個人52kg級で4度優勝しています。RIZIN公式は「32歳でMMAに転向」と書いており、プロMMAデビューは2022年11月です。2023年12月にはLFA(Legacy Fighting Alliance)の女子ストロー級暫定王座を獲得しました。
RIZINには2026年4月12日のRIZIN LANDMARK 13 in FUKUOKAで初参戦し、元王者の浜崎朱加と対戦しています。テイクダウンからサイドポジションを取り、腕十字でタップを奪った。タップアウト(腕十字)・1R 4分55秒。
試合後の勝利者コメントは、こう始まります。
「福岡のみなさん、こんにちは。有言実行で私は勝ちに来ると言って勝ちました、次はチャンピオンをください。RIZINのチャンピオンになりたいです。次は挑戦させてください」
英語版WikipediaはMMAの通算成績を10勝1敗としています。
RENAは大晦日の伊澤星花戦以来、約8か月ぶり
RENA(シーザージム)のMMA戦績は15勝6敗です。最後の試合は2025年12月31日『RIZIN 師走の超強者祭り』の女子スーパーアトム級タイトルマッチで、伊澤星花にギロチンチョークで一本負け。決着は2R 1分58秒でした。2015年大晦日のRIZIN旗揚げシリーズでMMAデビューしてから10年で初のタイトル挑戦でしたが、ベルトには届いていません。
その前の一戦は2024年7月28日の超RIZIN.3で、ケイト・ロータスにTKO勝ち(2R 4分18秒)。シュートボクシング時代はGirls S-cupの世界トーナメントを2010年・2012年・2014年に制しています。
9月10日は、大晦日の伊澤戦から約8か月ぶりの試合になります。
クジュティナはRIZIN初戦もテイクダウンから腕十字で、柔道の組みがそのまま武器になっています。
試合前、2人が話したこと
大会2日前の9月8日、大阪市内で出場選手の試合前インタビューが行われました。以下のRENAとクジュティナの発言は、東スポWEB・イーファイト・スポニチアネックスが報じたものです。地元・大阪での試合について、RENAはこう話しています。
「久しぶりの大阪で友達とかも見に来てくれるので。いつもと気合いが違うかなと思います」
相手の評価は、柔道とMMAを分けたものでした(イーファイトの書き起こし)。
「世界と戦ってきた気持ちと、肝の座り方っていうのは全然違うんだろうなって思いますし、やっぱナチュラルに強いなっていう印象がある。ただそれは柔道の話であって、MMAに関してはまだ穴があるなっていう風に思うので、そこを突いていきたいなと思ってます」
試合の長さについては、短く終わらせたいと述べました。
「長くなればなるほどやっかいだと思うので早期に決着したいなと思います。長くはかからないと思います」
投げと押さえ込みへの対策も挙げています。
「やっぱり投げっていうのは警戒すべきポイントなので。抑え込みもONEに出ている三浦彩佳選手とか、この前試合した村田夏南子選手、UFCファイターの魅津希さんとか。そういう選手がいっぱいいる中で練習ができています」
この試合の先も口にしました。
「この勝ちがあってこそ、見据えるものというか…私にとってここが多分大一番。ここで勝てば文句ないでしょと言えるのと思うので。しっかりぶっ倒して、ナゴヤドーム(バンテリンドーム)、来年は東京ドームで試合してドームツアーが出来れば一番きれいだと思います。自分がいけるところまで強くあり続けたい」
クジュティナはRENAの実力を認めたうえで答えています。
「RENAは文句なしのタイトルコンテンダーだと思うので、そういう相手と戦えるのはうれしい。RIZINのチャンピオンになるために来たので、やるべきことをやるだけです」
展開の予想は、スタイルの違いから入りました。
「RENA選手はストライカーですし、私はグラップラー。この試合に関してはスタイルが違いますので、予想は難しいのですが、私としては1秒でも早くフィニッシュするために全力を尽くすのみです」
柔道からMMAへ持ち込める技も列挙しています。「たくさんの技が使えるという風に思います。スイープだったり、小内刈り、大内刈り、大外刈り、腰車、隅返、内股だったりとか色んな風に使えると思います」。
8月28日に行われ、9月7日に公開されたMMAPLANETの単独インタビューでは、RENAの打撃についてこう答えています。
「RENAは強い。神の恵みがあるファイターね。でも、私の方が強い。私は彼女のように打撃を使えない。でも、彼女の柔道は私の足元にも及ばない。学んできたことが違うストライカーと柔道家の対決だけど、私の方が力があり、スピードもある。私のファイトになるわ」
リングで戦うことについても触れています。
「私はリングの中央で戦う。それが私にとって、ごくごく普通のことで。私は柔道家よ、柔道にはケージもロープもなかった。場外になるから、中央で戦ってきた。そして柔道場も四角だったから(笑)。RENAが打撃の圧で、私が下がることはない。彼女の打撃は私には通じない」
▲ 試合前インタビューまとめ②(RIZIN FIGHTING FEDERATION公式・2026年9月8日公開)。RENAの回答は18分54秒から。クジュティナはこの動画には登場しません
先に相手の距離を壊したほうが取ると見ています。RENAなら組みに来る前の1発、クジュティナなら組みついてからの投げです。
S席・A席は完売、自宅ならPPV
会場は京セラドーム大阪で、9月10日(木)14時開場・16時開始です。チケットはS席(33,000円)・A席(16,500円)と、VVIP1列席・SRS席・各選手の応援シートS席が完売表示です。外野S席(31,900円)・外野A席(15,400円)・RS席(44,000円)などは販売中です。
自宅で見るならPPVです。扱っているのはRIZIN 100 CLUB・RIZIN LIVE・ABEMA・スカパー!の4社。前の3社は前売6,500円(税込)・当日6,900円(税込)で、前売りは9月9日(水)23時59分まで。スカパー!だけは前売りと当日の区別がなく6,900円(税込)で、これとは別に基本料が月額429円(税込)かかります。
カード・試合順・ルールはRIZIN公式 超RIZIN.5 対戦カード、開催日時・会場・チケットはRIZIN公式 大会情報/チケット、PPVの料金と期限はRIZIN公式 PPV配信情報とスカパー!公式、4カードの発表内容と榊原信行CEO・伊澤星花の発言はRIZIN公式 女子スーパーアトム級王座戦線が始動!、クジュティナの基本情報と経歴はRIZIN公式 選手ページと英語版Wikipedia、RIZIN初戦と勝利者コメントはRIZIN公式 RIZIN LANDMARK 13 第5試合 試合結果、7月18日の2試合の結果はRIZIN公式 RIZIN LANDMARK 15 試合結果一覧、ケイト・ロータス vs NOELの延期はRIZIN公式X(@rizin_PR)、RENAの希望理由の発言はSHOOT BOXING公式、RENAの戦績はWikipediaとゴング格闘技、9月8日の2人の発言は東スポWEB・イーファイト・スポニチアネックス、クジュティナの単独インタビューはMMAPLANETから。カードや日程は今後の発表で変わることがあります。

